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カンボジアの観光地ランキング | 初心者向けに費用やモデルコースも解説!
2025年11月3日

東南アジアの中でも、歴史と神秘が色濃く残る国「カンボジア」。世界遺産アンコールワットをはじめ、古代文明の遺跡や自然あふれるリゾート地など、見どころが満載です。近年は政情が比較的安定し観光客も増えており、旅行初心者でも訪れやすい国として人気が高まっています。
今回は、カンボジアのおすすめ観光地をランキング形式で紹介しつつ、初心者向けのモデルコースや旅行費用の目安などを詳しく紹介します。ぜひ、参考にして、思い出に残るカンボジア旅行にしてください。
カンボジアの観光地ランキング11選
カンボジアには、歴史的な遺跡から自然豊かなリゾート地、街歩きが楽しい首都プノンペンまで、魅力的な観光スポットが数多くあります。ここでは、初めてのカンボジア旅行でも訪れやすく、満足度の高い観光地をランキング形式で紹介します。アンコールワットだけでなく、近年注目されている穴場エリアも要チェックです。
アンコールワット

アンコールワットは、シェムリアップにある寺院群です。カンボジアの国旗にも描かれているアンコールワットはカンボジア人の誇りで、世界遺産にも登録されています。
カンボジアを代表とする観光名所なので、初めてのカンボジア旅行では絶対に外せません。
アンコールワットのおすすめの回り方は、巨大な西塔門をくぐり、第一回廊にある壮大な壁画を見学するルートです。
また、早朝に水面に映る「逆さのアンコールワット」は息をのむような美しさなので、早起きして訪れてみるのがおすすめです。特に、3月の春分の日と9月の秋分の日には、中央の塔の真上から太陽が昇るという、年に2回しか見られない特別な瞬間が訪れます。多くの旅人の心を惹きつけるアンコールワットの魅力にぜひ触れてみてください。
アンコールトム(バイヨン寺院)

アンコールトムは、クメール王朝最後の都として栄えた、南北約3km・東西約3kmにも及ぶ壮大な城壁都市です。
中心にそびえるバイヨン寺院には、巨大な観世音菩薩の四面像が並び、その神秘的な表情が訪れる人を魅了します。
南大門から入場すると、両側に並ぶ神々や阿修羅の石像が出迎えてくれます。バイヨン寺院を訪れるなら、午前中の光が顔の彫刻を立体的に照らす時間帯がおすすめです。数十もの巨大な石の顔が微笑みかけ、静寂の中に不思議な温かさを感じられるでしょう。
また、城壁内には「象のテラス」や「ライ王のテラス」など見どころも多く、1日かけてじっくり回るのもおすすめです。アンコールワットからも近いため、セットで観光する定番ルートとして人気です。
タ・プローム
タ・プロームは、アンコール遺跡群の中でもひときわ異彩を放つ仏教寺院です。石造りの壁や回廊を巨大なガジュマルの木が包み込み、自然と歴史が融合した不思議な空間を作り出しています。
映画『トゥームレイダー』のロケ地としても知られており、世界中の旅行者がこの神秘的な風景を一目見ようと訪れます。遺跡の壁や屋根を貫く太い根は圧倒的な存在感を放ち、古代の建造物がゆっくりと自然に還っていく様子を感じることができます。
写真映えする場所も多く、光と影が織りなす幻想的な雰囲気の中で撮影を楽しむことができます。アンコール遺跡群の中でも、自然と遺跡の共存を間近で体験できる貴重なスポットです。
プノン・バケン
プノン・バケンは、アンコール遺跡群の中でも、夕日鑑賞の名所として知られる小高い丘の上の寺院です。
9世紀末、ヤショーヴァルマン1世によって築かれたアンコール王朝初期のヒンドゥー教寺院で、アンコール・ワットよりも古い歴史を持ちます。
標高約65メートルの丘の頂上に立つ中央祠堂からは、アンコール・ワット全体を遠望しながら沈む夕日を眺めることができます。乾季(11月〜3月)には、黄金色に染まる空と遺跡が織りなす幻想的な光景が広がります。
人気スポットのため、夕方16時頃までに登り始めるのがおすすめです。徒歩で約20分ほどのゆるやかな登り道ですが、途中で振り返るとシェムリアップの街並みが見渡せ、登る過程も楽しめます。
混雑を避けたい場合は、プレ・ループ寺院もおすすめです。赤みを帯びた石が夕日に照らされて美しく輝くことから「サンセット寺院」とも呼ばれ、プノン・バケンよりも人が少なく、静かに夕日を堪能できる穴場スポットです。
ベンメリア遺跡

ベンメリア遺跡は「東のアンコール」とも呼ばれ、映画『天空の城ラピュタ』を彷彿とさせる幻想的な雰囲気があると評されています。密林の中にひっそりと隠れるように存在し、長い年月の中で自然と一体化した姿が訪れる人を魅了します。
シェムリアップ中心部からは少し距離がありますが、それでも「行く価値がある」と多くの旅行者が口をそろえて語ります。崩れ落ちた石材や苔むした回廊を歩くと、まるで探検をしているような感覚を味わうことができ、特に冒険心のある人にはおすすめです。
バンテアイ・スレイ遺跡
バンテアイ・スレイ遺跡は、「女の砦」という意味を持つ、ヒンドゥー教のシヴァ神を祀った美しい朱色の寺院です。規模はそれほど大きくありませんが、砂岩に刻まれた繊細な彫刻が見どころで、訪れる人の目を引きます。
特に、女神の姿や神話の物語を表現した装飾は芸術性が高く、「クメール芸術の至宝」と称されています。遺跡全体が温かみのある赤い色合いに包まれており、朝夕の光を受けると一層美しく輝きます。
シェムリアップ中心部からは車で約1時間かかるため、観光の際は移動時間を考慮してスケジュールを立てるようにしましょう。
トンレサップ湖
トンレサップ湖は、東南アジア最大の湖で、乾季と雨季で湖の面積が大きく変わるのが特徴です。湖上に家を構えて暮らす人々の水上生活を見学できるボートツアーが人気で、水上学校や水上マーケットなど、ユニークな文化に触れることができます。
シェムリアップから車で約30分とアクセスも良く、プノンペンに向かう途中で立ち寄ることもできます。湖を巡るツアーでは、穏やかな水面に映る景色や人々の暮らしを間近に感じることができ、旅の思い出として特に印象に残るでしょう。
プレアヴィヒア寺院
プレアヴィヒア寺院は、タイとの国境沿いにある断崖絶壁の上に建つヒンドゥー教の寺院で、目の前に広がる景色は息をのむ美しさです。しかし、2025年現在、外務省により危険レベル3(渡航中止勧告)に指定されています。軍事衝突の可能性があるため、現地への渡航は控えるべきです。
将来的に危険レベルが引き下げられ、安全に訪れることができるようになった際には、壮大な景観を楽しむ観光スポットとして訪れてみるとよいでしょう。
プノンペン王宮

プノンペン王宮は、カンボジアの首都プノンペンを代表する観光スポットです。現在も国王の公邸として使用されています。鮮やかな黄色と白の壁が特徴的なクメール様式の美しい宮殿は、訪れる人を魅了します。
敷地内のシルバーパゴダでは、床に5,000枚以上の銀タイルが敷き詰められており、エメラルド仏や黄金仏を拝観することができます。プノンペンは王宮や国立博物館などの観光地が市内に点在しており、観光の合間に市内のイオンモールで買い物や食事を楽しむのもおすすめです。
キリングフィールド
キリングフィールドは、ポル・ポト政権時代の大量虐殺の犠牲者を弔う慰霊塔がある場所です。プノンペンの近郊に位置しています。カンボジアの歴史の暗い側面を知るための重要なスポットであり、訪れることで平和の尊さを改めて実感できます。
テーマは重く心に響く内容ですが、カンボジアの歴史を理解するためには一度は訪れる価値があります。カンボジアの歴史についてはこちらの記事でも詳しく紹介しているので、参考にしてください。
カンボジアの歴史や背景を現地スタッフが簡単にわかりやすく解説!
シアヌークビル

シアヌークビルは、カンボジア南部に位置する美しいビーチリゾートです。プノンペンやシェムリアップから離れた場所にあります。
ダイビングやシュノーケリングなどのマリンアクティビティが楽しめます。白砂のビーチでのんびり過ごしたり、夕日を眺めたりと、リゾート気分を満喫できること間違いなしです。
プーケットやセブ島などと比べるとまだ穴場感があり、静かなビーチでゆったりと過ごしたい人に特におすすめです。海の透明度も高く、穏やかな時間を過ごすのにぴったりのスポットです。
カンボジア初心者向けのモデルコース
初めてのカンボジア旅行には、アンコールワットがあるシェムリアップのみに絞った3泊4日のコースがおすすめです。
首都プノンペンもカンボジアでは人気の観光地ですが、シェムリアップからプノンペンまではバスで約6時間かかります。
限られた時間の中でカンボジアを満喫するために、今回はシェムリアップ中心のモデルコースを紹介します。
| 日程 | スケジュール | ポイント |
| 1日目 | 移動日・夕方から市内観光 | 日本からシェムリアップへの直行便がないため、乗り継ぎで初日は移動日になるでしょう。時間に余裕があれば、ホテルにチェックイン後、夕食はナイトマーケットや賑やかなパブ・ストリートに出かけ、夜の散策を楽しむのも良いでしょう。 |
| 2日目 | アンコール遺跡群巡り | 早朝にアンコールワットでサンライズを鑑賞。その後、アンコールトム(バイヨン寺院)、タ・プロームの順に定番スポットを巡ります。夕方は、サンセットスポットとして人気のプノン・バケンへ。夕食時にアプサラダンス鑑賞のディナーショーを予約するのがおすすめです。 |
| 3日目 | 郊外の遺跡または文化体験 | 体力に余裕があれば、日帰りで行ける郊外のベンメリア遺跡またはバンテアイ・スレイ遺跡へ。ゆったりしたい人は、午前中にトンレサップ湖を見学後、午後はお土産探しやスパなどで休憩し、旅の締めくくりにアンコール・アイ(巨大観覧車)から街並みと夕焼けを一望するのも良いでしょう。 |
| 4日目 | 移動日 | ホテルをチェックアウト後、空港へ。お土産の最終チェックや、帰国に備えます。 |
1日目で紹介したナイトマーケットやパブ・ストリートでは、日本とは違う食文化を楽しめます。ぜひ、現地の食文化に触れてみてください。
カンボジアの有名な食べ物や味の特徴は、こちらの記事で紹介しているので参考にしてください。
カンボジアで有名な食べ物は?美味しいクメール料理ランキングを現地人が解説!
カンボジア旅行に必要な費用・予算は?
3泊4日のカンボジア旅行の場合に、必要な費用の目安は以下の通りです。
| 項目 | 費用目安(1人あたり) | 備考 |
| 航空券 | 5万円〜10万円 | 乗り継ぎ便利用の場合。時期により変動あり。 |
| 宿泊費 | 1.2万円〜3万円 | 3泊分でゲストハウス〜中級ホテルを想定。 |
| 交通費 | 5,000円〜1万円 | タクシー(トゥクトゥク)移動、空港送迎、アンコール遺跡の移動費など。 |
| 食費 | 8,000円〜1.5万円 | 1日あたり2,000円〜4,000円を想定。食費を抑えたい人は、ローカルフードがおすすめ。 |
| その他 | 1.3万円〜1.8万円 | アンコールワット共通券(3日間/$62)、アクティビティ、アプサラダンスなど。 |
| 合計 | 約9万円〜15万円 | ※お土産代、海外旅行保険などは合計に含みません。 |
カンボジア旅行の予算は、10万円〜15万円程度を見ておくと安心です。現地の物価についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。
カンボジアの通貨リエルとは?お金の種類や最新の物価情報を現地解説!
カンボジア観光のベストシーズンは?
カンボジア旅行のベストシーズンは、11月~2月の乾季です。ほとんど雨が降らない時期なので、雨によって旅程が変更になるリスクを抑えられます。
気温に大きな差はありませんが、乾季は湿度が低く比較的快適に過ごせます。日中は暑くなるため、帽子や水分補給などの暑さ対策は必要です。ただし、日本から旅行で行く場合は、寒暖差に注意が必要です。
現地の気候や気温についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
カンボジアの気温や天気は?月別・地域別の平均気温を現地解説!
カンボジアの治安は危ない?
カンボジアの治安は、外務省が公表している基準では「レベル1」です。危険レベルとは、政治的背景や犯罪リスクなどを踏まえて、渡航・滞在における危険度を表した指標です。カンボジアが指定されている「レベル1」は、渡航の際に注意が必要であることを示しています。
レベル1の地域では、通常の観光では致命的な危険は高くありませんが、スリや置き引きなどの軽犯罪が発生しています。旅行中は注意を怠らないようにしましょう。旅行を楽しむために、スリに合わないように持ち物を工夫するなどが必要です。
カンボジアに渡航する際は、念のため最新の治安情報を調べて、万全な対策をしてください。現地の治安についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
カンボジアの治安は安全?最新の危険レベルや現在の状況を現地解説!
まとめ
カンボジアは、世界遺産をはじめとした歴史的価値のある遺跡や豊かな自然、現地ならではの文化体験が詰まった国です。初めての旅行でも、シェムリアップを中心に計画すれば、短い滞在でも十分に楽しむことができます。3泊4日でも主要な見どころを押さえられるため、初心者でも安心して旅程を組むことができます。
観光費用も比較的リーズナブルなので、「初めての海外旅行」や「アジア旅行デビュー」にもおすすめです。今回ご紹介したランキングやモデルコースを参考にして、自分だけのカンボジア旅行プランを立て、思い出に残る旅を存分に楽しんでください。

