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カンボジアの歴史や背景を現地スタッフが簡単にわかりやすく解説!
2025年8月28日

それぞれの国には独自の文化や価値観があり、グローバル化が進む現代では外国の方と関わる機会もますます増えています。その国の人々を深く理解するためには、表面的な情報だけでなく、歴史的背景を知ることが欠かせません。カンボジアも例外ではなく、歴史的背景が、社会やビジネス慣習に大きな影響を与えています。
本記事では、カンボジアに精通した「リアグローバル」のスタッフが、カンボジアの歴史年表や歴史的背景をわかりやすく解説します。特に、カンボジア進出を検討している企業や現地理解を深めたい方にとって有益な内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
カンボジアの歴史年表
まずは、年表でカンボジアの歴史の大枠を掴みましょう。カンボジアの歴史において主要な出来事は以下の通りです。
時期 | 主な出来事 |
1世紀頃 | 扶南王国(ふなんおうこく)が形成されて、交易の中心地として栄える |
6世紀頃 | 真臘王国(しんろうおうこく)が扶南国を吸収 |
802年 | ジャヤヴァルマン2世がクメール王朝を創設 |
1431年 | タイの侵攻によりアンコール王朝が衰退 |
1863年 | フランスの保護国となる(1887年に仏領インドシナに編入) |
1941–45年 | 日本軍が仏領インドシナの一部としてカンボジアを占領 |
1953年 | カンボジア王国として独立 |
1975年 | ポルポト政権の成立 |
1979年 | ベトナム軍の侵攻によるポルポト政権の崩壊 |
1991年 | パリ協定調印による内戦の終結 |
1993年 | 民主的な選挙を開始 |
1999年 | ASEANへの加盟 |
カンボジアは、周辺国からの侵攻や内戦など数多くの困難を乗り越えてきた歴史を持ちます。特に20世紀後半までは政情が不安定でしたが、紛争が収束し民主的な体制が整ったのは1990年代に入ってからです。それ以降は政治の安定を背景に、2000年代以降は平均5〜7%前後の高成長を記録し、東南アジアでも注目される新興国へと発展してきました。数々の試練を経て培われた強靭さと、急速な成長力こそがカンボジア経済の大きな特徴といえるでしょう。
押さえておきたい歴史的背景
カンボジアの歴史をすべて把握するのは大変です。カンボジアの文化や慣習を理解するうえで、必ず押さえておきたい3つの歴史的背景について解説します。
ポルポト政権による大虐殺
ポルポト政権による大虐殺は、20世紀最悪の人道に対する罪の一つと言われる歴史的事件です。ポルポト派は別名「クメール・ルージュ」と言われています。
ポルポト政権下では、1975〜1979年にかけて、虐殺や飢餓・強制労働により約170万〜200万人が死亡したとされています。虐殺の対象となったのは、科学者、弁護士、企業家、宗教家などの知識人層です。この大虐殺によってカンボジアの近代化は数十年遅れたと言われています。
プノンペンの南西にある「キリングフィールド」はポルポト時代に処刑場となっていた場所で、現在は慰霊塔が建てられ悲しい歴史を伝える場所となっています。カンボジアの歴史を知るうえで一度訪問してみるのがおすすめです。
カンボジアの基礎を築いたクメール王朝
クメール王朝は、9世紀から15世紀にかけて繁栄したクメール人が建国した王朝です。歴史学的にはアンコール王朝と呼ばれることも多いです。カンボジアは、人口の9割をクメール人が占めており、クメール語やクメール文化など現代社会にも深く影響しています。
世界遺産のアンコールワットは、クメール王朝を象徴とする寺院です。ヒンドゥー教最大の寺院で、アンコールワットではクメール王朝時代のクメール文化に触れることができます。
クメール文化には、カンボジアの伝統舞踊「アプサラダンス」や伝統工芸品「カンボジアシルク」などがあります。カンボジア人のルーツを知るうえで、クメール文化の理解は欠かせません。
周辺国の侵攻や植民地支配
カンボジアは、東南アジアのインドシナ半島に位置し、ベトナム、ラオス、タイと国境を接しています。年表からわかるとおり、カンボジアは常に周辺国からの侵攻にさらされてきた歴史があります。地政学的な背景も押さえておく必要があるでしょう。
現在は、首都プノンペンや観光地のシェムリアップにおいて安全に過ごせますが、タイ国境付近の一部の地域では国境を巡る対立問題があるのも事実です。一方で、ベトナムとは歴史的に複雑な側面を持ちながらも、良好な隣国関係を築いています。
フランスの統治時代には、フランス語やフランス文化が普及しており、カンボジアの文化や教育にも影響を与えています。
カンボジアと日本の関係性
1941年~1945年にかけて、日本軍がカンボジアに侵攻した歴史はありますが、カンボジアと日本の関係性は非常に良好と言えます。
カンボジアと日本の関係は17世紀初頭に徳川家康がカンボジア国王に通商に関する書簡を送り、通商が盛んになったところから始まっています。この頃からカンボジアには日本人町が形成されて、居留する日本人も増えました。
カンボジアが親日国である理由は、ODA(政府開発援助)など日本の経済支援や内戦からの復興支援が大きいと言われています。観光をするうえでも、ビジネスをするうえでも、カンボジアが親日国であることは大きなメリットになるでしょう。
カンボジアの歴史に関するよくある質問
カンボジアにおける歴史的人物は?
カンボジアの歴史を語る上で重要な人物は、ノロドム・シアヌーク王、ポル・ポト、フン・セン前首相などが挙げられます。
シアヌーク王は、「カンボジア独立の父」と呼ばれフランスからの独立運動を主導した人物です。フンセン前首相は、1985年から2023年まで38年に渡ってカンボジアの首相を努めました。カンボジアの歴史においては、ポル・ポト政権による大虐殺についても知っておく必要があるでしょう。
カンボジアの人口ピラミッドで40代以上が少ない理由は?
カンボジアの平均年齢は、25歳前後と言われており、若い人が多いのが特徴です。人口ピラミッドはきれいなピラミッドの形をしています。
カンボジアの人口ピラミッドは40代以上が少なくなっていますが、これはポルポト政権による大量虐殺が影響しています。若い人材が多い一方で、豊富な経験を持った40代以上の人材が少ないのもカンボジアの特徴です。
カンボジアの歴史がよくわかるおすすめの本は?
カンボジアの歴史がわかりやすいおすすめの本は、フーオッタット著「アンコール遺跡とカンボジアの歴史」や山田寛著「ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間」です。
「アンコール遺跡とカンボジアの歴史」は、カンボジア人がアンコールワットとその歴史について解説した唯一の案内書として高い人気があります。
カンボジア進出支援ならリアグローバル
近年、人件費の安さや高い経済成長率からカンボジアに進出する日本企業が増えています。一方で、他の東南アジアの国々と比べると進出している日系企業はまだ少ないため、市場調査や会社設立のための情報収集に苦戦してしまう企業も少なくありません。
カンボジア進出を検討している企業は、カンボジア進出支援の「リアグローバル」がおすすめです。リアグローバルの強みを3つ紹介します。
現地との強力なネットワーク
リアグローバルは、カンボジア現地に拠点を置き、日本企業の法人設立や事業進出サポートをする会社です。
官公庁・現地企業・弁護士・会計士など現地での強力なネットワークを活かした、カンボジア進出支援を行っています。カンボジアの制度は変化が早く、個人で調べても正確性に不安があります。リアグローバルは現地政府機関や専門家との直のつながりを活かして、常に最新情報を元に最短ルートで法人設立を支援できます。
人材紹介・現地採用支援もワンストップで対応
リアグローバルでは、市場調査や会社設立手続きといった進出するまでの支援にとどまらず、進出後の支援も提供しています。
例えば、ボトルネックになりやすい人材確保のための採用活動代行や月次会計・税務申告等の経理まわりのサポートまでワンストップで対応します。
スモールスタートではじめたい企業向けにシェアオフィスを提供していたりと、ニーズに合わせた幅広い進出支援が魅力です。
現地スタッフ+日本人窓口による安心できる体制
日本人スタッフ対応で、日本語でコミュニケーションが取れる点もリアグローバルの魅力です。現地だけ、日本だけ、の片手落ちではなく、両国間にまたがるリアルなサポート体制が整っています。
英語や現地語が話せる場合でも、現地の文化や風習を深く理解できていないと、ニュアンスが伝わりきらないことがあります。リアグローバルは、「通訳ではなく、間に立って意図を調整してくれる存在」として、日本企業の海外進出を支援します。
カンボジア進出を検討している企業はもちろん、どの国に進出するか決めきれていない場合も、まずはお気軽に無料相談にお申し込みください。過去の事例や最新の動向を元にニーズに沿った支援プランをご提案させていただきます。
まとめ
今回は、カンボジアの歴史年表や歴史的背景について解説しました。カンボジアは、ポルポト政権下での大虐殺や周辺国からの侵攻など、数多くの苦難を経験してきました。その歴史を理解することは、単なる知識にとどまらず、現地の人々の価値観や社会の成り立ちを知る手がかりとなります。
ビジネスにおいては、マネジメントや商談の場で相手を理解する姿勢が信頼構築につながり、また地政学的なリスクを把握しておくことは戦略を立てる上で不可欠です。カンボジア進出を検討している企業にとって、歴史を学ぶことは大切な第一歩といえるでしょう。
さらに詳しい現地情報を知りたい方や、カンボジア進出を具体的に検討している方は、リアグローバルの無料相談をご活用ください。「何から始めればいいのか分からない」「そもそも進出すべきか迷っている」といったご相談にも、可能な限り対応させていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。